法律小話

【いじめ被害者救済の道】裁判所から匿名書き込みの情報開示命令! 簡単に解説!

 

表題の件、いじめ被害者にとっては大きな一歩となる判決が出ましたね。

 

経緯としては、

学校でも伏せられていた、いじめ被害者の名前が、匿名掲示板で書き込まれ、それを書き込んだ者の情報について開示命令が出た。

というものです。

 

書き込んだ生徒もその親(推測ですが)も、まだ事の重大さを理解していないかもしれませんが、損害賠償請求を求める裁判や、暴行や傷害などで警察も動く可能性が当然ありますから、

 

事の重大さに気付いたときには、大きな後悔を知ることになるでしょうね。

 

もし、現在いじめで悩み苦しんでいる人がいるのなら、時間も解決はしてくれますが、これを読んで実際に行動する一歩目の勇気を持ってほしいと思っています。

 

今回の件で、いじめ被害者が救われるためにどんな道が見えたのか、いじめ被害者のために解説してみますね。

 

なお、この件は進捗があり、無事に書き込んだ者の情報提供を受け、これからの裁判や刑事事件化などを想定しつつ進んでいくようです。

 

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発信者情報開示請求の概要

発信者情報開示請求については、過去の以下記事で少し書いておりますので、そちらも見ていただければ概要は把握できると思います。

 

【Twitter】リツイートしただけで裁判沙汰に!?著作権侵害となる理由【著作権】

「発信者情報開示」請求とは

【Twitter】リツイートしただけで裁判沙汰!? 何も知らなくても著作権侵害となる理由【著作権】 今年に入ってから、Twitterで写真を無断使用していた人に対し訴訟が起こされ、裁判所が発信者情報の開示を認める判断が2...

 

簡単に言ってしまえば、「この書き込みをしたやつのアカウントに関する情報を開示しろ!」という請求ですね。

 

プロバイダ責任制限法という法律の第4条が根拠になっています。

 

そして、この発信者情報開示請求は、いじめ被害者自身が、プロバイダ等のアカウント情報を持っている者に対し請求することも可能です。

 

しかし、現実では、本人、もしくは相談をした代理人の弁護士が請求しても拒否されることが一般的ですので、強制力のある、裁判所で開示命令(判断)を出してもらうということが行われています。

 

裁判所が訴えに理由があると判断すれば、開示命令がプロバイダ等に出され、この命令には、ほぼどの企業も従っていますので、書き込み者の情報を手に入れることができるということになります。

 

いじめ

書き込み者の情報の取得後

 

プロバイダから開示された、書き込みを行った者の情報を元に、弁護士と相談しながら損害賠償の請求や内容によっては、警察への相談を進めることになると思います。

 

もし匿名掲示板等から情報を取得した場合には、IP アドレス、メールアドレス、電話番号などまでで、その取得情報で個人を特定できないケースがあり得ると思いますが、

 

その場合は、その情報を元に、個人を特定できる企業(この場合は、プロバイダや電話会社)に、同じように発信者情報開示請求をして、個人の特定まで進めていけますので心配はありません。

 

また、いじめをする者から、具体的にどのようなことをされたか、言われたかなどは、日付とともにメモとして記録しておいて、相談時にまとめて出せるとベストです。

 

まとめた内容があれば、弁護士との相談時におよそどのような対応が可能で、どのような結果が見えそうかまで聞けると思いますので。

 

また、弁護士との相談事項は、外部に情報が漏れることはありませんし(弁護士には守秘義務があります)、リスクなど気にする点もありません。

 

定期的に行われている、弁護士会が行っている30分無料相談なども活用して、積極的に相談していくと良いと思いますね。

 

いじめやハラスメントに関連する、権利を侵害されるような書き込みを匿名でされた場合には、裁判所に訴えれば、書き込んだ者を特定できる情報の開示命令が出るという道が見えたのは、今回の大きな収穫であると思いますね。

 

弁護士への相談をおすすめする理由

 

ここでは、発信者情報開示請求もそうですが、いわゆるいじめの相談についても、私が弁護士をおすすめする理由を書いていきたいと思います。

 

まず、書き込み者を特定するための発信者情報開示請求、書き込みによる損害賠償請求などの裁判の提起は代理人である弁護士にお願いすることになると思います。

 

また、警察に捜査をお願いする相談時も、弁護士が同席してくれると警察の対応が変わります

 

ですので、最初から弁護士に相談すれば、最短で最善の選択肢を探せるという大きなメリットがあります。

 

また、私は法務のときに多くの弁護士先生と直接関わった経験があります。そして事業をしていると詐欺や窃盗なども少なくないので、警察への対応や相談も数多く経験してきました。

 

そんな私が、個人的に信用できる順番と考えているのがこちらです。

 

弁護士>警察>>教育委員会>教師

 

いじめの相談については、親を除けば弁護士が一番信用できると思っています(ただ弁護士も専門分野がありますので、いじめ問題に強いといわれる先生がベストですが)。

 

警察は信用できる場面も多いですが、事件性があると判断できないと動いてくれないという大前提があるので、いじめの相談やネットでの中傷内容によってはというところがあります。

 

そして教育委員会ですが、自治体の長が任命したメンバーで構成される組織で、市町村、都道府県にあります。

 

管理内容がそれぞれに入り組んだように決められているので、横断的な問題が起きたときに、責任の所在がわかりにくい、あいまいになりやすいので、実際に行動するまでの動きが遅いという点がとてもネックになると感じています。

 

これは、過去のいじめに関するそれぞれの教育委員会の対応からみても、そう思わざるを得ないところではないでしょうか。

 

そして、一番信用出来ないと思うのは、申し訳ないのですが教師ですね。

 

これは、一概に教師が信用できないということではありません。

 

良い教師はたくさんいると思いますが、教師は個々で対応することが多いので、1人で対応という点が、隠蔽や放置などを誘発しやすいというところがあります。

 

そして、たまたまいじめ被害者の教師が悪質だった場合に、いじめ被害者に対する影響と責任と招く結果が大きすぎるので、基本信用しないというスタンスの方がリスク回避になるという考えがあるからです。

 

ですので、いじめ被害に関する相談は、弁護士にすることが、選択を間違えないための1歩だと考えています。

 

裁判での弁護士費用について

 

やはり、いざ「いじめ」と戦おうと思っても、弁護士費用などお金の問題は気になるところだと思います。

 

はっきり言ってしまえば、弁護士費用は最低で数十万でそれなりにかかります

 

具体的には、相談~開示請求~裁判所で開示命令まで、最低30万~50万ぐらいでしょうか。

 

そして、そこから書き込み者個人を特定し損害賠償請求などをする場合、最低30万~賠償金の10%~20%ぐらいでしょうか。

 

というところですので、最低30万円~100万程度の費用負担は見込まれます。これは原則として負担せざるを得ない費用ですね。

 

これだけを見るとやっぱり、、と二の足を踏んでしまいそうなところですが、良い情報もあります。

 

近年の判例では、この発信者情報開示請求が絡んだ争いでは、被害者側が負担した弁護士費用を損害の一部と認め、不法行為をした側に全額負担(賠償)させたものもあります。

 

どういうことかと言いますと、

 

発信者情報開示請求で負担する弁護士費用の全部またはその一部を、不法行為をした側に負担させるという判断があるということです。

 

裁判所の方で、被害者側の費用的な負担軽減についても考慮される可能性があるということになります。

 

このあたりは直接担当弁護士に相談し確認してみましょう。

 

裁判所で争う意味

 

いじめに関する匿名の書き込み(権利侵害にあたるもの)に対して、発信者情報開示請求を裁判所でやる最も大きな理由は、賠償金ではないですよね。

 

私は、一番のメリットは、

いじめが止まるであろう抑止力 

であると考えます。

 

取得した個人情報から、警察に相談したり、損害賠償請求の裁判を起こしたりすれば、加害者側は家族もろとも巻き込まれ、間違いなく事の重大さに絶望し後悔するはずです。

 

警察沙汰や裁判沙汰になるということは、社会的な影響も大きいですから、普通の親であれば何とか避けようとするでしょうし、今後は絶対に起こさないように管理監督していきますよね。

 

そして、加害者の同調者などについても、事の重大さを思い知らされることでしょう。

 

そうなれば結果として、

あなたがいじめられる、いじめは止めることができる

と考えています。

 

これは、裁判所に争いを持ち込まなくても、弁護士や警察からいじめを行っている者に警告をしてもらうだけで効果があることもあります。

 

「助けて欲しい」という声が聞こえないと、誰もが気づかないこともあります。

 

もし助けて欲しいときは、少しの勇気を出して親や兄弟に相談してください。近くでやっている弁護士無料相談所を予約(未成年はできないかもしれませんがその行動が大切)して、相談しても良いと思います。近くの交番でも良いです。

 

あなたのことを知った世の中の人は、あなたを助けようとしてくれますから

 

いじめている奴は、あなたの本当の強さを知らないだけです。ぜひ社会的に、合法に、制裁をしてやりましょう。

 

ご参考になれば幸いです。