経歴詐称(学歴詐称・職歴詐称)は当然に解雇は可能?犯罪になるの? また自分の経歴が心配な人へ

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先日見かけた、学歴を詐称した約40年務めた公務員が免職されたというニュース。

 

法務と人事の経験がある私からすると、これは認められないのではと思ったのですが、それ以降続報がないようなので、本人も受け入れたようですね。

 

そこで今回は、たびたびテレビやニュースを騒がせる経歴詐称について書いていきたいと思います。

 

これを読んでいる人は、経歴詐称に関する何らかの疑問や悩みを持っている方だと思いますが、単に経歴を詐称していたというだけでは、直ちに解雇はできません。

 

そんなことを書いていきますね。

 

経歴詐称とは

経歴詐称と言えば、主に考えられるのが学歴詐称職務経験等の詐称ですね。

 

学歴詐称とは、最終学歴を偽ることで、大卒であるのに高卒としたり、高卒、専門卒、大学中退であるのに大卒などとすることです。

 

職歴詐称とは、今まで経験してきたとされる職歴などを偽ることです。

 

未経験のことをあたかも経験しているように、また無資格者なのに、資格者であるように偽ったりすることですね。

 

このようなものを含めて、一般的に経歴詐称と言います。

 

しかし、一言で経歴詐称と言っても、その程度の差は個々においてさまざまですから、問題となるケースは、実際の詐称程度によることとなります。

 

問題点は最終学歴条件と専門性。犯罪にはあたらない。

経歴詐称と言えども、内容には大きな違いがありますよね。以下のようなときに重大な問題となります。

 

学歴詐称

学歴詐称について大きな問題となるのは、採用基準で学歴について条件があった場合です。

 

例えば、採用条件に大卒以上とある場合に、大学中退者が大卒と偽って採用されるケースなどです。

 

逆に言えば、学歴不問であった場合には、学歴を詐称していたとしても、直ちに重大な問題とはできないものと考えられますね。

 

また、高卒のみとか、工業系専門卒のみという場合に、大卒の人が詐称し応募した場合なども重大な学歴詐称となります。

 

職歴詐称

職歴で重大な問題となりうるのは、専門性のある業務とその関連についてです。

 

極端ですが、例えば、運転免許がない人がドライバーとして採用された場合であったり、プログラミング経験が無いにもかかわらず、プログラミング経験ありと偽って採用された場合

 

などでしょうか。

 

そもそも無資格であったり、プログラミングという専門性のある業務なのに、まったく正常な業務の遂行が見込めないわけですから、これらは重大な問題として、即懲戒解雇されても当然のケースにあたります。

 

そして悪質性も高いので、求人にかかる費用等の損害賠償請求なども起こされるかもしれませんね。

 

一方で、例えば、未経験者も可としているなど、入社後にその会社の独自のノウハウやルールに従って作業等をする業務であれば、

 

職歴の詐称が、直ちに実際の業務に与える影響は大きくないと推測できますから、このような場合には、経歴詐称を理由として一方的に解雇することは不当とされる可能性が高いです。

 

このように、経歴詐称に対する懲戒等の判断は、詐称のレベルと実際の条件、業務遂行にかかる経験や知識の程度や会社の負担度、損害程度などを比較考量し判断されるものです。

 

ですので、経歴詐称があれば、何でも解雇相当に該当するとは言えませんし、むしろ解雇相当というレベルのものは多くないということになります。

 

また、経歴詐称が何らかの犯罪にあたるかという点で言いますと、一言でいえばあたりません。

 

理由としては、まず、経歴を詐称する行為自体に犯罪性がありません。

 

該当するケースとして考えられそうなのは、例えば、履歴書等の文書を偽造した場合などが考えられる程度ですが、このような行為で実際に警察に逮捕される可能性は低いと思います。

 

ただし、国家資格等、国家にかかわるものや社会に与える影響が大きいと判断されるようなものはこの限りではないと思いますね。

 

また、選挙の候補者の経歴詐称は、公職選挙法に定めがありますので詐称すれば直ちに法律違反となります。

 

 

 

経歴詐称のみを理由とした解雇(懲戒解雇)はハードルが高い

このように、経歴詐称を理由とした解雇が適正かどうかについては、その信頼関係、企業秩序維持等に重大な影響を与えるものであるかという判断によります。

 

ですので、実際には経歴詐称のみを理由として、懲戒解雇とすることが適正であると判断できるケースは限られた場面であると考えられますね。

 

 

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解雇(懲戒解雇)が適正であるかは裁判所の判断

もし、経歴詐称を理由に懲戒解雇されてしまっても、あくまでそれは会社の判断であって、その解雇が適正であるかという問題は別です。

 

両者の見解が相違する場合の解雇の適正性は、裁判所でしか判断がつかないので、そのような場合は裁判所で争うしかありません。

 

弁護士や社労士に相談すれば、事前におよその見通しはわかるはずですので、納得がいかないものがあれば無料相談なども利用してみましょう。

 

 

適性検査LP

 

自分の経歴が心配な人へ

今まで見てきたように、経歴詐称を理由として直ちに解雇できるケースは多くないです。

 

ですので、もし不安に思うことがあれば、詐称内容を客観的に考え判断してみることが良いと思います。

 

そして、面接の際にそのような条件を提示されていたかなども確認してみると良いと思います。元々提示されていない条件については、重大な詐称とは考えられないので。

 

再度書きますが、ポイントとしては、募集の際の必要不可欠であった条件について詐称していないかどうかという点です。

 

採用面接時の職歴については、多少の誇張表現は往々にしてあり得ると思います。その程度であれば心配はしなくても大丈夫だと思いますね。

 

以上、ご参考になれば幸いです。