
昨日のニュースでありましたね。
ある病気を理由に内定が取り消されたが、それが不当な行為にあたるとして損害賠償金の支払いが認められました。
こんなニュースを聞くと、転職や就職の面接時に必ず既往歴(病歴)を伝えなければいけないものかと気になる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、面接時に既往歴を伝える義務があるのか、また既往歴を伝えていない場合に問題となるケースについて書いていきます。
★目次(もくじ)
採用の面接時に既往歴を伝える義務はない 直ちに経歴詐称とはならない
タイトルのとおりで、転職や就職の際には面接が必ずあると思いますが、この面接時に自分から既往歴を必ず伝えなければいけない義務はありませんし、伝えていないからと言って直ちに経歴詐称となるものでもありません。
根拠としては、労働基準法をはじめ労働法にこのような定めが無いからということになります。
企業が面接時に注意すべき事項を定めているものはありますが、面接を受ける側に関する事項については何も定めがないのが実情です。
ですので、面接時に既往歴を伝えなければいけないかと聞かれれば、自分から伝える必要はないということが言えます。
また経歴詐称についてはこちらに詳しい解説があります。

面接で聞かれときは正直に伝えるべき
既往歴については、基本的には自分から伝える義務はないもののもし聞かれた場合はどのように対応するべきでしょうか。
もし面接で既往歴を聞かれたのであれば、正直に正しく伝えることが重要です。
もし既往歴について聞かれ、嘘や事実でないことを伝えた場合、そのような行為を理由として、経歴詐称と判断されたり、懲戒処分や最悪解雇ということもあり得ます。
ですので、もし面接で既往歴を聞かれた場合は、最低限の範囲で構いませんので正しく、事実を伝えるようにしておきましょう。
自分から伝えたほうが良いケース
既往歴については、基本的には面接で聞かれなければ自分から伝える義務はありません。
しかし、中にはあらかじめ自分から伝えておいたほうが良い場合もあります。
企業は求人に際し多くの費用と時間を使い採用活動をし、一方で応募者には既往歴について、自分から伝える義務はないという関係においては、以下のような考え方でバランスが取られています。
採用時における持病の秘匿については、当該労働者の担当予定とする業務の遂行にあたり、大きな障害となる場合には、企業の人材採用に関する判断を誤らせたという意味で、
企業秩序の侵害となり、最悪懲戒解雇事由となり得るもの
である。
ということになっており、面接時に募集している業務について、自分の既往歴や持病が大きな影響を与える可能性があるものについては、自分から伝えておくべきものとしています。
例えば、ドライバー募集の面接時には、持病にてんかんがあること、しかし薬で抑えられるものなので、業務に支障はないというようなことをあらかじめ伝えておくというようなイメージになると思います。
既往歴については自分から伝えてしまうのも1つの選択肢
既往歴というのはセンシティブな情報ですので、企業側としても聞きにくいことの1つではあります。
ですので、完治や寛解しているのであれば自分から伝えてしまうのも1つの選択肢だと思います。
自分から伝えておく一番のメリットとしては、採用後には当該持病を理由として懲戒処分や解雇などが行われる可能性がなくなることと、このようなことを理由とした紛争に巻き込まれることがなくなるところだと思います。
現在でも一部の会社などでは、入社後の既往歴や持病の判明を理由に、採用の取り消しや解雇など行うところがあると聞きます。
もちろんこのような行為は不当な行為の可能性が高いもので、許されることではないのですが、実際には泣き寝入りが多いのも事実です。
ですので、先に自分から既往歴と完治または寛解しており、心配ないことを伝えておけば、このような嫌な思いや紛争に巻き込まれることがなくなります。
自分の既往歴と業務との関連性をよく考えて判断されると良いと思います。