
ある記事で「上司から褒められたい言葉」、「褒められたいところ」等に関するアンケート結果が公開されていました。
何となく覗き、記事内容については概ね理解はできましたが、違うでしょ!っと突っ込みたくなるようなものもあったりしましたので、今回はそのあたりを書いていきたいと思います。
★目次(もくじ)
「上司から褒められたい言葉」から透けて見えること
それではまず「上司から褒められたい言葉」から見ていきましょう。
見事第1位に選ばれたのは
「さすがだね」
とのこと。
しかしもし私が「さすがだね」と言われたら、あれ期待されていなかったのかな、できると思われていなかったのかなと逆に気になるのですが、世の中の皆さんはそうではないということなのでしょうか。
「さすがだね」と褒められたいということは、「どうだみたか~」的なものを感じますので、とくかく自己を承認してほしいという強い欲求が存在しているような気はしますね。
これは昭和時代の根性論的なものの、褒めることをせず、スパルタ一筋的なところの悪影響もあって、現代でもきちんと褒めてあげる上司が少ないことが原因でもあるのだと思います。
上司であれば、褒めなくて良いところでも、あえて意味を持って褒めるような行為は必須ですし、それに気づかない上司は間違いなく無能なのでしょうね。
そして2位~9位は以下順に、
「がんばったね」
「安心して任せられるね」
「仕事が速い(早い)ね」
「仕事が正確だね」
「頼りになるね」
「信頼できるね」
「頭がいいね」
「機転が利くね」
「決断力があるね」
とのことらしいです。
そして、10位が
「〇〇さんがいてくれてよかった」
とのことです。
私はこれを見た瞬間、スラムダンク安西先生の
「三井くん、君がいてくれてよかった」
が浮かんだのですが、実際に
「〇〇さん、君がいてくれてよかったよ~」なんて褒められる場面とは、何か切羽詰まった状況でなんとか突破できたとき、困難を克服したときなどのやや危うい場面があって使われそうな気がしますが、
であるのなら、まずはそんな困難な状況になるまで気づかなかった、手を打てなかった上司が無能だと思うのは私だけでしょうか。
「上司に褒められたいところ」から透けて見えること
次は「上司に褒められたいところ」です。
一番多くの票を集めて1位となったのは、
「自分の努力」
ということでした。
まずは努力を認めてほしいというところが透けて見えます。確かに努力したことは褒めてもらえれば嬉しいものなのかもしれません。
しかし、世の中、
専門家になればなるほど、
プロになればなるほど、
地位が上がれば上がるほど、
努力したことについての評価はされづらくなり、結果のみが評価されるようになっていくこととなっています。
努力していること、努力したことについて上司は当然褒めてあげるべきですが、褒められる方はそこで満足していたら先のステップはなかなか見えてきません。
努力すること、努力したことは褒められるべき点であり得るものの、そのことだけを捉えて勘違いすることのないように気をつけたいところだと思います。
そして2位が
「自分の成果」
とのことです。
社会人としてはこれが間違いなく評価される、褒められる点であるべきですね。至極当然のアンケート結果だと感じます。
3位は、
「自分の個性」
とのこと。
個性は重要ですが、会社の中の仕事という枠の中で個性を発揮するのはかなり至難の業であるはずです。
もちろん悪い方の個性は簡単に出せるものではありますが、それでは褒められる要素はありませんからね。
仕事の中で褒められるに値する個性とは、皆さん具体的にどのようなものを想定しているのか興味はあります。
4位が「自分の仕事の進め方」とのことです。う~んこれは段取りが良いね的なものなのでしょうか。
そして5位と6位が、
「自分の性格」、「自分の容姿」
とのこと。もはや仕事と関係ないのでは・・・
続いて7位と8位が
「自分の知識」、「周囲とうまくやっていること」
とのことですが、仕事についての知識をもっていることや周囲とうまくやっていくのは会社の中では最低限のことですよね。
そこを褒められたいと言われてしまうと何か違うのではないかと思うこともあります。
そして9位が、
「褒められたくない」
です。
いやぁ~潔いと言うか、このタイプは幾つかのパターンがあると思いますが、私もこのタイプなので気持ちはわかります。
まず考えられるのは、仕事について自分はできて当たり前だと考えてる人。
特別でもなく、できることを問題なくやっているだけなので特に褒められるところはないという、自分にも厳しい人のパターンだと思います。
次に考えられるのは、上司に対して物足りなさを感じていたり、実力差がある人でしょうか。
まぁ端的に言ってしまえば、あなたなんかに褒められたところで意味がないし、褒められたくもないと感じているパターンがあると思います。
もう1つ考えられるのは、感情的に上司のことが嫌いなパターンでしょうか。
理由は様々にあるでしょうが、感情的に嫌いな人からは褒められるだけではなく、会話さえしたくないということもあると思います。
と3パターンほど書きましたが、共通して言えるのはどのパターンでも、結局上司が優秀であり、マネージャーとしての心得を理解していればそのようなことにはならないのかなという話ではあると思います。
そして最後10位には、「自分の学歴」ということです。
何だかんだ言っても、学歴でマウントを取りたいという欲求は、きっといつの時代も続いていくものなのでしょうね。