元「人事」の手記

【デメリット】就活で「潤滑油」という言葉は万能でない理由。

 

私が人事だったときもそうでしたが、就活シーズンには「潤滑油」です、という言葉をよく聞いた記憶があります。

 

どのような場面で使われるのかと言えば、

 

<面接官>

あなたは、この会社に入ってどのようになりたいですか?

 

などと質問されたときの回答ですよね。

 

人事担当などは、テンプレとはいえこの言葉を聞くと、『この人は特に問題なさそうだな』と少し安心したような表情になるものです。

 

しかし、テンプレとなっているこの「潤滑油」という言葉、万能であるかと言われればそうとも言えず、使いどころを間違えるとマイナス評価になることもあります。

 

今回はこの「潤滑油」が万能な言葉ではない、その理由について書いていきたいと思います。

 

「潤滑油」という言葉について

機械や車は、さまざまな歯車がかみ合って大きな力を出したり、軸がその力を伝達したり、スムーズに連動することによって問題なく作動しています。

 

機械には、当然その歯車や軸は必要ですが、それらが正常に、問題なく動作を維持するためには「潤滑油」が必須であり、目立たないものですが、その果たしている役割は重要です。

 

もし、この「潤滑油」がなければ、すぐに正常に作動することができなくなり故障してしまいますからね。

 

そして、この「潤滑油」を会社にあてはめ、

『決して主役ではないが、会社の様々な人や部署が歯車のようにかみ合って業務を推進していけるようにその間をもったり、摩擦やロスなく遂行できるために必須とされる「潤滑油」のような人材になる』

という意味を表現する際に使用されています。

 

この「潤滑油」という短い言葉、

日本人の好みそうな謙虚さを出しつつ、なければ困るという必要性を十分に説明している、お見事な言葉のチョイスであると思いますね。

 

人事へ与える印象は良い

 

「潤滑油」という言葉は上記で見たとおりですから、これは人事から見ると模範的な回答の一例であると判断できると思います。

 

今でこそテンプレ的な言葉となり、ありふれている感はありますが、だからと言ってマイナスに捉えられることは皆無だと思います。

 

多くの会社では、1次面接は人事(もしくは人事+マネージャー)が行い、

 

人事=人間性や社会性などの人としてという部分

マネージャー・部長=その部署において求める業務を遂行する能力の部分

 

について確認する傾向が強いですから、人事の判断としては、協調性やコミュニケーション力の評価を優先する傾向がありますよね。

 

ですから、人事としてみれば「潤滑油」という言葉は安心できるものということになります。

 

 

役員や経営者へ与える印象には注意!

 

そして、一次面接を通過すると次は経営層クラスとの面接が一般的ではないかと思います。実質これが最終面接と言えるでしょうか。

 

しかし、この最終面接においては、「潤滑油」という言葉は、経営層にとって良くも悪くもない、もしくは良くないという印象が多くなります。

 

それは、経営層からすると「潤滑油」という言葉の意味、すなわち、

『決して主役ではないが、会社の様々な人や部署が歯車のようにかみ合って業務を推進していけるようにその間をもったり、摩擦やロスなく遂行できるために必須とされる「潤滑油」のような人材になる』

ということは、「それは当然」という意識があるからです。

 

言い方を変えると、最低限そこそこの協調性をもって、会社のために働く(歯車だろうが潤滑油だろうが)ということについては、そもそも前提と考えており、あまりにも当たり前すぎるものです。

 

ですので、経営層にとっては、「潤滑油」であっても、「大きな歯車」であっても、「協調性」があっても、それは最低限であり、

 

わざわざ採用面接のときに、”それ” をアピールされてもプラスにはなり得ませんし、逆にそんな当たり前のことをアピールされても、と印象が悪くなることがあるということになります。

 

これは注意しておきたいところです。

 

経営層からしてみれば「潤滑油」のもっと先、その後の具体的なところに強い興味を持っていますからね。

 

最終面接のときには「潤滑油」は当然として、その先に会社にとってこのような利益が出るというところが示せるよう、

経営層に対し、「潤滑油」+「その先にある会社の利益」をセットでアピールし、好印象を与えるようにする。

 

これが鉄則だと思いますね。「潤滑油」だけでは不足なのですね。

 

就活時にはあたかも万能のような言葉として使われている「潤滑油」ですが、使う場面によっては、このような落とし穴もありますので注意してくださいね。

 

それでは~。

 

 

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