
どこに行っても、どの会社でも、家でもそうですが、「現状のままではだめだ」とか「現状は良いとは思わない」という人は多くいると思います。
そう感じつつも何も起きず、現状が全然へ変わらないどころかそのまま悪くなっていき、泥船の様相を呈すことはままありますよね。
そこで今回は、この「現状のままではだめだ」とか「現状は良いとは思わない」と言いながら、思いながら実は現状が変わらないように、そうしていることに気づいていない人々の話を書いてみたいと思います。
★目次(もくじ)
「現状はだめだ」が「現状を変える行動ができない」となる2つの理由
「現状のままではだめだ」とか「現状は良いとは思わない」と深浅の差はありますが、問題意識を持つ人々が現状を変えることができない、やらない主な理由は2つあると思います。
人間は理想は語れるが行動できる人は1%もいない
1つ目、一番明確な答えとしては、人間は考えることができる生き物だからです。
考えるということは損得を判断できるということになり、なるべく楽をしたい、怠けたい、なるべく得をしたいと考え、行動判断にするのはいわば人間の本能的なところです。
一方で思考力があるので、あらゆる改善や変化を考えたり想像することはでき「こうした方が良い」と考えたり想像することはできるが、前文の態様がために、また考えは100%成果が出るとは限らず、現状より労力が必要とすることが容易に想像でき、実際に行動する人は1%もいないわけです。
人間とは賢いがためにいかに怠けて、ずるがしこく、自分の利益のためを判断基準として生きるかということはいわば本質的なところであり、これは仕方のないところだとは思います。
異端を受け入れられない。排除する行動が起きる。
2つ目として、異なる考えや意見を「理解できない」、「受け入れられない」、「排除に動く」という日本人っぽい行動の原理が存在するからだと思います。
少し考えればはっきりわかることですが、ある組織やチームなどの中で「現状のままではだめだ」とか「現状は良いとは思わない」という人が存在している場合、その人数は多数を占めている可能性が高いのだと思います。
そして多数派の人たちが「現状のままではだめだ」とか「現状は良いとは思わない」と感じている中で、仮に少数派が「ではこうしたらどうか」など意見を出したとしても、それは異端視されまたは正しい理解をされずに、逆に排除されていく方向になるのが世のパターンではないでしょうか。
変えたい、変えた方が良いと思っている人たち多数派が、改善可能性がある少数派の正論を排除する。するとそもそも問題意識を持つ組織状態であるのに、問題意識を持っただけの多数派が変化を生む意見や言動をひたすら排除し続けるわけで、それは結果として、
「現状ではだめだ」という人ほど何も変えられない選択をしている、行動しているということになるのだと思います。
駄目だと思っている人が多数いる組織内で、一方でその多数派によって変化の可能性がある少数派の意見を何も気づかずに排除しつづければ、結果として現状は何も変わらず緩やかな泥船状態になるのは当然のことですよね。
驚くのは、その当事者である多数派またはTOPが、自分たちで相殺し、あるいは真逆の言動をしておいて、それ自体に気づけないことが多いことといったら得も言われない気持ちになります。
実は理想を語りながら、現実は何も行動しないとか、真逆の行動をとる人間や組織はとてもとても多いです。皆さんがこのようなことに気づいてそうならないよう反面教師としていただければ幸いです。