
日常的に身近なものとなっている投稿動画!特に若い人たちは活発で積極的に発信している人も多いですよね。
今回も、ある関係でその人から表題の件について相談された話を書いてみたいと思います。
★目次(もくじ)
投稿動画の映像に関する著作権(簡単に解説)
著作権の話をする前に、簡単に投稿動画に付随する著作権はどんなものがあるのでしょうか。ザックリと書くとして、
・映像の著作権
・音楽の著作権
などが考えられますよね。これが1つになって動画(コンテンツ)となり、その動画自体もまた新たな著作物となっています。
投稿動画内の映像に関するよく聞く間違い
そしてメインの映像に関する勘違いは以下のようなものをよく聞きます。具体的には
・自分以外でも知り合いが映っているものなら自由に利用できる
・少しぐらい他人が映り込んでいるのはほぼ見えないので大丈夫
・TV番組は放送されているものなので大丈夫
・ニュース、新聞は誰でも読めるので大丈夫
・誰かのオリジナル映像だが、景色や自然を映しているものなので大丈夫
などが挙げられると思います。
とかく動画投稿サイトでは、他人の映像を無断利用したり、中にはそのまま使用する(丸パクリ)などして再生数を稼ごうとするアカウントもよく見かけますが、これらはすべてという意味で完全にアウトです。
実際の勘違いと問題点
それでは個別にどのような問題点があるか簡単に説明をしてみます。
・自分以外でも知り合いが映っているものなら自由に利用できる
→このような場合肖像権の問題が発生しています。自分以外の肖像(映像)は知り合いとか友達とか関係なく、本人がOKを出していない限り使用できません。
勝手に使用していた場合、もし使用を拒否されたら最悪映像削除などの処置が必要になりますのでその点は十分に注意が必要だと思います。
・少しぐらい他人が映り込んでいるのはほぼ見えないので大丈夫
→こちらのケースも上記同様です。トラブル防止のためにモザイクや部分カットなどの対応が一番安全です。
・TV番組は放送されているものなので大丈夫
→これは昔からある勘違いです。TV番組は放送されているので誰もが自由に見ることができますが、その番組自体を放送できる権利はその制作者にしかありません。
ですのでこれを他人が無断で放送したり映像コンテンツとして配信することはできません。
TV番組は見るのは自由ですが、勝手な利用はできないということが原則となっていますので注意が必要です。
・ニュース、新聞は誰でも読めるので大丈夫
→こちらも上記同様です。ニュースも番組です。新聞などは記事を書いた人のオリジナル文章でありそれが著作物となっています。
・誰かのオリジナル映像だが、景色や自然を映しているものなので大丈夫
→こちらも間違いです。景色や自然を写しているだけのものだとしても、撮り方、構図などからオリジナル性が認められ創作物と判断される可能性は普通にあります。
例えば同じ場所から同じものを多くの人が撮影した場合、1人1人の内容は全く同じにはなりません。このような個々の違いが著作物になり得るといえるわけです。
基本的に創作者の権利を守り、利用側の自由にできないものが著作権と言えますのでその取り扱いには注意が必要となります。
著作権に関する対処は親告が必要
著作権の侵害行為に対しては刑事罰で定められています。
ですが私人(一般人)同士で警察沙汰になるケースはほぼありません。
理由としては、警告があれば削除等に応じることが多いこと、また警察も大きな事件性や社会的な影響などがない限り取り合わないことが多いからです。
とはいえ著作権の侵害行為は違法な行為ですので、運営者が定めたルールに沿った利用をし、お互いが嫌な思いをしないことが望ましいですね。