法律こぼれ話

【痴漢】被害を受けたときに「安全ピン」などで刺すのは最悪犯罪に! ベストな対処法は?

 

少し話題になっていましたが、「痴漢にあった際にはその手を安全ピンで刺しましょう」というニュース。

 

多くの賛同の得られ、女性の方々が本当に痴漢という犯罪に困っていることを改めて浮き彫りにしたようで考えさせられました。

 

私も性犯罪は、相手の人生そのものを崩壊させるのに十分なインパクトがあると思いますので厳罰を望む派です。

 

しかし、痴漢にあった場合に「安全ピン」で相手の手を指すという行為には様々な問題点が隠れていると考えており、

今回はこの問題点と痴漢にあった際のベストと考えられる対処法について書いていきたいと思います。

 

また、一方で痴漢冤罪もなくなることがありませんが、そちらについてはこちらで書いています。

【痴漢冤罪】防ぎ方 もし巻き込まれた場合の対応方法 標的になりやすい人の特徴とは? 電車通勤をする、多くの男性の心配の種と言えば「痴漢冤罪」ではないでしょうか。 私が企業法務をしていた時にも...

 

痴漢の手を「安全ピン」刺したり、けがを負わす行為は過剰防衛と傷害罪の問題

今回は「安全ピン」で痴漢の手を刺すことを仮定して考えてみたいと思います。

 

まず、痴漢というのは、犯罪行為(軽犯罪法、条例違反、強制わいせつなどに該当しうる)ですから、その行為は犯罪そのものです。

 

そして犯罪に遭遇したときには、その犯罪を避けるための行動(緊急避難、正当防衛など)は許されています。

 

ですから、痴漢にあった際には

・その手を振りほどく

・その手を摑まえて確保する

などの行為は適正な対処行為と言えます。

 

しかしこれらの行為以上に、

・安全ピンで必要以上に刺してけがや出血を負わせる

・力に任せて指を骨折させる

・刃物などで手や相手を刺す、切る

・相手が大けがや気絶するほど反撃する

などを行った場合には、行った自身が別の犯罪に問われる可能性が発生します。

 

例えば、喧嘩で相手が素手で殴ってきたら、相手は暴行罪や傷害罪という犯罪行為の可能性があります。

 

そして、その反撃のためにこちらがカッターを持っていて、その殴ってきた手を刺したり切りつけたら、今度はこちらが過剰防衛などと判断され、傷害罪という犯罪行為に該当する可能性が発生します。

 

今回の「安全ピン」で手を指すという行為も、自身の防衛の必要な範囲を超えた、相手にけがを負わすことを目的をした行為と判断され、一歩間違えれば実際に大けがや神経の損傷などの傷害行為になりかねません。

 

ですので最悪、相手は痴漢で逮捕されるが、自分自身も傷害罪で拘束されるというリスクがあり得ることになります。

 

くれぐれも、ニュースやSNSの情報などに踊らされ、このような危険な行為は行わないようにしてくださいね。

 

痴漢にあった際のベストな対処法

一番ベストな方法は、痴漢がなくなることですよね。

 

犯罪の類はすべてそうですが、なくなってくれれば対処法を考える必要もありません。

 

しかし、世の中には多くの女性に痴漢の経験があることも事実です。

 

そこでここでは、実際に痴漢にあった際のベストな対処法について考えてみたいと思います。

 

・痴漢にあったらすぐにとりあえず声を出す

これは一番簡単で最も効果がある方法です。

 

また電車内での痴漢でも、帰り道等の路上での痴漢でもどちらでも一番効果があります。

 

マニュアル本の中には、「大声を出す」などと書かれていることも多いですが、実際このような場面に遭遇し、いきなり大声で叫べる人ばかりではないと思いますので、まずは、大声で叫べることにつながるように、小さくても声を出しておくことが良いと思います。

 

そしてもう一つ重要なのが、反射的にでもいいので、すぐに声を出すということです。

 

このような行為にあった際に、無言のままになってしまうと、恐怖心だけが重なっていき、途中でいきなり大声を出すということが難しくなっていくと考えられます。

 

そして叫ぶ言葉としては、

「警察」、「あー」、「キャー」、「誰かー」など、自分が叫べるなるべく早い段階で、大声で叫べる言葉を選べば良いと思いますね。

 

とにかく電車等の乗り物以外の痴漢に遭遇した場合は、反射的に声を上げるということがベストであることは覚えておいてくださいね。

 

・電車等で痴漢にあったらその手を強くつかみ確保する

そして、電車内などに限られますが、痴漢にあった際の対処法としてベストな方法は相手の手(服の袖や服の上から腕をつかむでも良いです)を強くつかみ確保することです。

 

もし相手の手を確保できれば、痴漢のゆるぎない証拠となりますし、周りの人も一目見ただけで何かあったと認識することができ、すぐに協力体制がとれます。

 

また「現行犯逮捕」ということになりますから、とにかく逃げられないようにだけ協力してもらいながら確保しておきましょう。

 

ちなみに、要件は多いですが「現行犯逮捕」は警察でなくても、私人(特に何の権限もない一般人)でも可能です。

 

痴漢は間違いなく何らかの犯罪(軽犯罪、条令違反、強制わいせつなど)ですから、痴漢ににあったときには、現に犯罪行為が行われていることが確実となり、私人による「現行犯逮捕」が可能な状態といえるわけですね。

 

このようなものが、痴漢にあった際のベストな対処法ではないかと考えます。

 

以上参考になれば幸いです。

 

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