
ブログやSNSサービスを使っていると、よく見かけるのが「フリー素材」と呼ばれるものですよね。
「フリー素材」はとても便利で、たくさん公開されていますので、何となく利用してしまいがちですが、私の経験上「フリー素材」のことをきちんと理解した上で、利用できている人はまだまだ多くないと思います。
ということで、今回は、「フリー素材」について、正しく使用するための方法をブログやSNS初心者の方向けに書いていこうと思います。
つい先日も、「フリー素材」を利用した自治体が、後から利用料を請求されて支払ったというニュースがありましたよね。
これも、担当者が「フリー素材」のことを正しく理解していなかったために起こったものです。
皆さんは、このような紛争に巻き込まれないように、記事を参考にしてくださいね。
★目次(もくじ)
「フリー素材」
一般的に、「フリー素材」とは、ある一定の条件の中において、その範囲の中であれば自由に利用できる素材のことを言います。
素材とは、著作物を含む、指定された写真、イラストやその他画像などですね。
著作物のおさらいはこちらで~
★著作物とは~★

一番身近なのは、フリー素材の提供サイトで「フリー素材」として、公開されているものですよね。
このようなものを「フリー素材」と呼んでいます。
また、「フリー素材」を無料で公開している目的ですが、慈善活動でやってるわけではありませんよね。
「フリー素材」として、無料で公開し、多くの人に利用してもらうことで、自分の制作したイラストなどの素材をPRしたり、気に入ってもらえたら有料で発注を受けたりなど、ビジネスとしてやっている方が多いと思います。
基本は、「フリー素材」を制作している人もビジネスを目的として活動しているわけですから、「フリー素材」の利用は完全に自由ではなく、必ず特定の利用条件が付けられるわけですね。
「フリー素材」を利用するときは、この利用条件を必ず理解し、利用条件(主に利用規約に書かれていると思います)を逸脱しないように気を付けましょう。
「フリー素材」の考え方。著作権者の利用許諾があるから利用可能
まず、重要なのは、「フリー素材」と言えども、基本的にはその素材を制作した人に著作権があります。
著作権のおさらいはこちらからどうぞ~
★著作権とは~★

「フリー素材」は、著作権者(多くは公開している人やサイト運営者です)がその素材の利用を許可しているからこそ「利用できる」という大前提があります。
よくある勘違いで、「フリー素材」と言えば、利用する側が自由に使えるものと思いがちですが、これはかなり危ない間違いです。
あくまで、著作権者が許可している利用範囲ということで、利用可能な範囲については利用規約などに書かれています。
実際の利用規約で良くある書き方として、「禁止行為」でいくつかの具体例が挙げられており、それ以外の利用方法であれば問題ないということになっていますよね。
著作権者がこの利用範囲であれば、「自由に使っていいよ!」というものが「フリー素材」と考えて良いです。
もし、この利用範囲を逸脱すれば、著作権侵害行為となってしまいますので注意が必要です。
「フリー素材」は、許可された利用範囲に限り、自由に利用ができるという「著作権者から許可があって利用が許されている」というものなんですね。
「フリー素材」の利用の際に確認しておいた方が良いこと
一言で、「フリー素材」と言っても、多くのサイトがあって、サイトごとに利用条件が違いますよね。
「フリー素材」の利用にあたって、確認しておいた方が良いところについて書いていきます。
・著作権の取扱い
著作権の取扱いについてはどのサイトでも必ず明記があると思います。素材の著作権者がその素材の著作権をどのように考えているかという点ですね。
ほとんどのサイトでは、著作権は放棄しておらず、定めた範囲での自由な利用を許可するという内容になっていると思います。
このような場合は、文字通り、定められた範囲での自由な利用ができるだけということになりますね。
仮に、著作権が放棄されていた場合には、いわゆるパブリックドメインと言われる著作権フリーとなりますので、基本的には利用する側が自由に利用できることになります。
・個人利用と商用利用
個人利用については、特に説明はいらないですよね。
アフィリエイトが設置されているブログやサイトで利用する場合に注意したいのは、商用利用ですね。
商用利用が可能であれば問題ないですが、商用利用が不可の場合には、サイトの内容にもよりますが、利用した場合に問題になるケースがあり得ます。
また、商用利用が可能な場合でも、サイト内容に関する条件等は必ずあると思いますので、そのあたりにも注意しましょう。
例えば、アダルトサイトはダメとか、暴力表現のあるサイトはダメとかですね。
・改変
改変とは、素材自体を利用者側で加工することです。この改変が許可されていない場合は、自分の好きなように素材を加工することができません(どんな小さな、わずかな加工も不可となります)。
ほとんどの「フリー素材」サイトでは、改変も許可されていると思いますが、加工する予定の人は必ず確認しておきましょう。
また、最近の傾向を踏まえると、自動トリミングされるような機能があるSNSアイコン等に使用する場合にも、改変が許可されている素材の利用をおすすめしておきます。
・素材に人物が写っている
例えば、画像に実物(実物と変わらないと思える程度のもの含む)の人物が写っている場合、画像の著作権と写っている人物の肖像権の2つの別々の問題が存在しています。
適法に使用するには、画像は著作権者の許可、画像の人物については、当該人物の許可が必要になります。
画像使用の許可と共に、被写体の権利がどのように処理されているのかを確認しておきましょう。
・クレジット表記方法、その他特定条件等
素材に入れられている、コピーライトや氏名を消さないことや、素材提供元情報の記載などが条件に入っているところもあります。こちらも確認しておきましょう。
そして、最後は、「フリー素材」の利用に関するリスクを書いていきます。
「フリー素材」利用のリスク
無料で定められた範囲で自由に利用できる便利な「フリー素材」ですが、実は思わぬトラブルに巻き込まれることもあり得ます。
・利用許可の取り消し
利用許可の取り消しはいつでもできることだと思います。
例えば、ある日突然、著作権者の気が変わったとか、やめたくなったなどの理由で、「もう利用は出来ないようにします」とかあるかもしれません。
許可されていたものが突然不許可になれば、利用していたページから素材を削除しなければなりませんので、大きな負担になりますよね。
・利用範囲の変更
あるとき突然、〇月〇日から商用利用は有料化されます。とかあり得るかもしれません。
やはりこれらの場合に大変なのは、素材を利用しているページを探し出して、画像を消すなり入れ替えるなりの作業が発生することですよね。
・真の著作権者からの警告
投稿系サイトに良くあるケースですが、誰かが他人の素材をサイトに勝手にUPするなどし、それを知らない利用者が利用していたら、本当の権利者から警告が来るような場合です。
著作権というのは、誰が真の権利者であるかを正しく知ることが難しい場合もありますので、それを知らずに利用してしまうケースは考えられるのですが、しかしながら、そんな事情は全く考慮されません。
・サイトの閉鎖
ある日「フリー素材」サイトが閉鎖するかもしれません。というかいつかは閉鎖するとは思いますが、閉鎖に伴い素材の利用停止なども考えられます。これも対応が大変なことになりますよね。
・利用範囲の確認不足による紛争
素材の利用範囲の確認不足によって、使用した後で著作権者から、著作権侵害警告や、利用料の請求が来ることがあり得ます。
このように、「フリー素材」の利用にはさまざまなリスクが存在しています。
利用許可を得て、決められた範囲において、「フリー素材」を利用させてもらっている
という、弱い立場であるところが一番の大きなリスクと言えそうですね。例え何かあっても基本的には何も言えないのですから。
「フリー素材」の利用には、メリットとデメリットをしっかり把握したうえで、判断してもらえればと思いますね。
ご参考になれば幸いです。
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